ロイヤルカナン(royal canin)といえば世界的にも有名なペットフードですね。
世界中に工場があり、つい最近も韓国に15番目の工場が完成したばかり。
工場の数が次々に増えていることからも人気の高いドッグフードだという事が伝わりますよね。
実は私も、愛犬が子犬の頃は、ペットショップで勧められ、ロイヤルカナンの子犬用を食べさせていた1人です!
だけど、ドッグフード の事を色々調べるうちに、BHAなど「よくない」と言われる合成添加物が使われている事を知り、現在ではすっかり足が遠のいています。
このページでは、ロイヤルカナンの原料や安全性について評価していきます!
実際に使用している人の口コミ・評判や韓国工場についての情報も調べてみたので、ドッグフードを選ぶ参考にしてくださいね。
ぱっと読む見出し
ロイヤルカナンの評価
商品名 | ロイヤルカナンブリード ヘルス ニュートリション(BHN)チワワ 成犬用 |
総合評価 |
Cランク A~Cの3段階で評価 当サイトの評価基準は【ドッグフード一覧ランキング】にて解説 |
評価項目 |
第一原料:×米、とうもろこし その他原料:△動物性脂肪、ビートパルプ 酸化防止剤:×BHA、没食子酸プロピル 人工添加物:×ソルビン酸カリウム |
原産国 | フランス |
第一原料産地 | 不明 |
内容量と価格 | ・1,950円/800g ・2,965円/1.5kg ・3,427円/3kg ※全て税込、amazonより |
対応年齢 | 生後8ヶ月~ |
販売元 | ロイヤルカナン ジャポン合同会社 |
公式サイト | 公式ページを確認する |
特徴 | 成犬におすすめ |
口コミで人気の高いロイヤルカナン(royal canin)ですが、当サイトでの評価は、残念ながらCランクです。
研究を重ねて開発されているため、犬にとって最適な栄養バランスのドッグフードを作っている点では高く評価できます。
しかし、合成添加物の使用がある点や、人間の食糧にはならないタンパク源を利用するという考えには共感できない方も多いのではないでしょうか。
「人間用ではない資源をペットフードで有効利用する」という方針にはやや古くささを感じます。
ペットに対しての考え方は人それぞれですが、愛犬を「ペット」としてではなく「家族」として捉えている方にとっては、おすすめできないフードだと言えるでしょう。
ロイヤルカナンの原材料は?
ロイヤルカナンは、原材料に何を使っているかということにこだわらず、最終的なドッグフードの「栄養バランス」に重点をおいて研究・製造されています。
人間用ではない資源も有効利用していこうというスタンスです。
原材料にとことんこだわったドッグフードがある一方、ロイヤルカナンのような考え方で研究・製造されたドッグフードもあります。
「企業理念」というのは、ドッグフードの方向性を分けるものなので、ドッグフード選びの材料になります。
愛犬に合っているドッグフードを与えることが一番大事なことですので、ご自分の共感できる考え方のメーカーのドッグフードを取り入れると良いでしょう。
では、ロイヤルカナン チワワ成犬用の原材料をみていきましょう。
原料名
米、とうもろこし、家禽*ミート、植物性分離タンパク**、動物性脂肪、加水分解動物性タンパク、ビートパルプ、植物性繊維、魚油、大豆油、フラクトオリゴ糖、ルリチシャ油、マリーゴールド抽出物(ルテイン源)、緑茶・ブドウ抽出物(ポリフェノール源)、加水分解甲殻類(グルコサミン源)、加水分解軟骨(コンドロイチン硫酸源)、アミノ酸類(タウリン、DL-メチオニン、L-カルニチン、L-チロシン)、ポリリン酸ナトリウム、ゼオライト、ミネラル類(K、Cl、Ca、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、D3、コリン、イノシトール、E、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、葉酸、ビオチン、B12)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
*鶏、七面鳥
**超高消化性タンパク
主原料はすべて天然由来原料を使用しており、着色料を使用していない為、粒の色調等にばらつきがある場合がございますが、品質に問題はありませんので、安心してご利用ください。
主原材料が穀類
穀類は消化吸収しづらい
主原材料が米、とうもろこしなどの穀物ですね。
犬は本来肉食動物で、穀類は消化し辛いと言われています。
そのため、動物性たんぱく質が主原材料である方が体に負担が少なく、理想的です。
ロイヤルカナンは主原料を穀類が占めているため、犬に優しいフードとは言い難いですね。
アレルギーへの配慮なし
また、とうもろこしはアレルギーを起こしやすい原料として有名です。
それ以外に、大豆油の使用もあるため、アレルギーにはあまり配慮されていないようですね。
とうもろこしや大豆にアレルギーのあるワンちゃんは避けておきましょう。
動物性油脂
腐敗が早い
動物性油脂を吹き付けることにより嗜好性は良くなりますが、動物性油脂は腐敗がとても早いため合成酸化防止剤を必要とします。
何の動物の油脂か不明
また、動物性油脂では何の動物由来の油脂なのか不明ですね。
〇〇オイル・〇〇油のように何のオイルなのか特定できるものが安全です。
(例:オリジン→鶏レバー油。ナチュラルドッグフード→ラム精製油。カナガン→鶏油・サーモンオイルと記載されています)
ビートパルプ
便秘を引き起こす可能性も
サトウダイコンから砂糖をしぼりとった後の副産物です。
何かと悪者にされがちなビートパルプですが、繊維質が豊富なため、腸内の掃除をしてくれるというメリットがあります。
しかし、含有量が多いと便秘を引き起こす可能性もあります。
抽出方法によっては危険性も
ビートパルプにはランクがあり、抽出方法によっては薬剤使用の危険性もあるようです。
不安な方は避けておいた方が良いでしょう。
ソルビン酸カリウム
かまぼこ・ソーセージ・ワインなどに使用される保存料(防腐剤)です。
犬に対して使用規制がない添加物なのでロイヤルカナンは人間用の使用基準を参考に使用しています。
少量でなおかつ単体であれば重篤な毒性は認められていませんが、他の物質と反応して発ガン性物質などに変化する恐れがあります。
没食子酸プロピル
油脂などの酸化防止剤として使われます。
現在、ロイヤルカナンはフランスで製造されているため、現地の使用基準量以下を使用しています。
発ガン性の懸念があるため、不安な原料の1つです。
BHA
油脂などの酸化防止剤。
よく話題にのぼる添加物なので詳しくは次の段落で説明します。
ロイヤルカナンで使われる「BHA」とは?
BHAについて
ロイヤルカンに入っているBHAを気にされている方も多いですね。
この段落では、BHAについて詳しく見ていきましょう!
酸化防止剤は2種類
酸化防止剤は
- 科学的酸化防止剤(BHTやBHAなど)
- 天然由来の酸化防止剤(ハーブ系やビタミンC・Eなど)
に分けられます。
一般的に化学的酸化防止剤の方が、天然由来の酸化防止剤より効果が高く安定しているのが特徴です。
BHAのメリット・デメリット
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)とは、油脂成分の酸化防止を目的に使用されている化学的合成添加物です。
BHAのメリットはドッグフードを長期保存できること。
BHAのデメリットは、発がん性や環境ホルモン作用などが心配されることですね。
BHAについては賛否両論ありますし、様々な国の研究結果をみてもバラつきがありますので、必ずしもダメとは言い切れません。
原料自体に使用されていることも
ドッグフードの原料自体に、合成添加物が含まれていることもあります。
原材料に加工品があり、その加工品自体に合成添加物が含まれている場合、その合成添加物に関しては表示義務がありません。
ロイヤルカナンは「BHA」をきちんと記載していますから、加工品に合成酸化防止剤を使用していながら、原材料に記載せず「無添加」と表示をしているドッグフードよりは誠実でしょう。
当サイトの考え
長期保存しなければ必要なし
ロイヤルカナンで使用されているBHAは、「ペットフード安全法で定められている使用基準の数分の1」とのこと。
基準値以下であれば問題がないとされていますが、BHAを使わないドッグフードもあるので、もし使わなくてもドッグフードが作れるのであればそれに越したことはありません。
そもそも、定期的にドッグフードを買い、常に新鮮なフードを与えていれば、「長期保存するための添加物」は必要がないのではないでしょうか。
天然の酸化防止剤なら便利で安心
中には、酸化防止剤を一切使っていないドッグフードもあり、(例:馬肉自然づくりなど)、とても安心なのですが、開封後は早く使い切らなければいけないというデメリットもあります。
現実的に考えると、もう少し消費期限の長い「化学的酸化防止剤無添加」のドッグフードが便利ではないでしょうか。
愛犬に美味しく食べてもらうためにも、ドッグフードは購入後、早めに使い切ってくださいね。
ロイヤルカナンのラインナップ
原料を見る限り、あまりおすすめできないロイヤルカナンですが、良いところもあります。
それはラインナップが非常に豊富で、たくさんの種類から選べることです。
ロイヤルカナンは、
- 犬種別
- サイズ別
- お悩み別
- スポーツドッグ
- ウェットフード
など、愛犬の体系やライフスタイル別に選べるようになっています。
犬種別ドッグフード
犬種別フードは18種類
ロイヤルカナンには柴犬、チワワ、プードル、ラブラドールレトリバー、パグなどの犬種別にフードがあります。
その数なんと18種類!
さすが大手企業です。
参照元:ロイヤルカナン公式サイト
犬種別を重視する必要はない
うちのワンコの犬種がない!とがっかりする方もいるかもしれませんが、心配しなくて大丈夫です。
犬種によってかかりやすい病気が異なりますし、食べやすい粒の大きさもあるので、その犬種の特徴に合ったドッグフードがあるのは良いと思います。
しかし、ドッグフードを選ぶ際、そこまで犬種別にこだわる必要はありません。
そもそも、栄養豊富なドッグフードであれば犬種を選びませんので、ドッグフードを選ぶ際、「犬種別」というのはさほど重視するポイントではないですよ。
犬種別にこだわるより原材料を重視しましょう!
サイズ、年齢、ライフスタイル別
ロイヤルカナンのラインナップは、
- 超小型犬用
- 小型犬用
- 中型犬用
- 大型犬用
- 超大型犬用
の5つのサイズに分かれており、その中でさらに、シニアからパピーなどの年齢、インドア(室内)などが選べるようになっています。
これなら愛犬にどれを選べば良いのかわかりやすいですね!
悩み別
- 胃腸が敏感な犬
- 肥満気味の犬
- 食欲旺盛または避妊・去勢などで太りやすい犬
- 皮膚・被毛が敏感な犬
などの悩み別に選ぶ事ができます。
ピンポイントで悩みに対応したフードを選べるのも、大手企業のドッグフードならでの利点でしょう。
食事療法食
ロイヤルカナンでは、療法食も取り扱っています。
- 食物アレルギー用の「セレクトプロテイン」
- 下部尿路疾患のための「PHコントロール」
- 慢性腎臓病のための「腎臓サポート」
- 消化器疾患のための「消化器サポート」
- 減量を必要とする犬、便秘の犬のための「満腹感サポート」
- 皮膚疾患の犬のための「スキンサポート」
などがあります。
最近では通販で手軽に療法食が購入できますが、「療法食」は特定の病気などに栄養的に対処するために栄養バランスが考慮されたドッグフードです。
誤った使い方で長期間与えると、健康を害する危険性もありますので、必ずかかりつけの獣医さんに相談して与える事をおすすめします!
ロイヤルカナンはいつから韓国で作られてるの?
韓国工場の完成
いままでマース ジャパンが扱っていたプレミアムフード「EUKANUBA(ユーカヌバ)」もロイヤルカナンに事業移管されましたし、勢いを増しているロイヤルカナン。
2017年から建設していた、ロイヤルカナン金提(キムジェ)工場の工事が2018年の3月に完成しました!
9月10日に、この新工場にて開設式典を執りおこない、本格的に稼働が開始されたようですね。
参照元:韓国にアジア太平洋地域向け新工場を開設 アジアの需要拡大に対応【ロイヤルカナン公式】
日本向け製品について
フランス産だったロイヤルカナンが韓国産になるかも!と気にされている方も多かったですが、日本市場には、ロイヤルカナン 犬用食事療法食「満腹感サポート ドライ 1kg, 3kg, 8kg」の導入が決定しています。
原材料も現地調達されるそうですから、原材料も製造もすべて韓国産になってしまいますね。
韓国では人間用食品でも衛生上の問題やニュースがでていますから、原材料が現地調達となると不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
2019年上半期までは、韓国工場で製造する日本向け製品は「満腹感サポート」のみなようですが、今後はますます韓国工場で製造する製品が増えていくのでしょうね。
韓国産に抵抗がある方は、今から少しずつ違うフードも視野に入れた方がいいかもしれませんね。
⇒ ロイヤルカナン韓国新工場に関するお知らせ(公式)はこちら
ロイヤルカナンの評判・口コミ
悪い口コミ・評判
「嗜好性が高いと言われていますがそれほど喜んでいませんでした」
「口に合わないようで、全然食べてくれませんでした」
「韓国産になるので心配」
「ペットショップで勧められ、与えていましたが、原材料もあまり良いものではないと知り、身体が作られる大事な時期に与えてしまったことを後悔」
口に合わないワンちゃんも
中には口に合わないワンちゃんもいるようです。
嗜好性が良いという噂を聞いたことがあったのですが、口コミを見ると「食べない」という意見もちらほらありました。
主原料が「肉」のドッグフードの方が嗜好性の面では上なのかもしれないですね。
子犬の頃にすすめられて
また、私のように子犬の頃にペットショップですすめられて与えていた方もいます。
飼い始めたばかりの頃は、知識が浅いため、ペットショップで言われるがままにドッグフードを決める方は非常に多いです。
だけど、愛犬のために、我々飼い主がきちんと質の良い餌を選んであげる必要があります。
飼い主さんには是非、ドッグフード の原料をしっかりと見て、愛犬の健康に良いドッグフードを選んでほしいと思います!
良い口コミ・評判
「食が細いのですが、これはとても喜んで食べてくれます」
「毛艶が良くなった」
「ロイヤルカナンは適度な固さで噛みやすくみえます」
「便も適度な固さで排泄します」
「フードの臭いがきついです。でもそのわりに排泄物はあまり臭いません」
うんちや、毛艶の状態が良いという意見がありました。
ロイヤルカナンは、動物病院でも取扱いがありますし、根強いファンもいるようですので、ロイヤルカナンの企業理念に納得がいく方にとっては、決して悪いドッグフードではないのだと思います。
しかし、BHTが使われていることは明確ですので、全く心配せずに使えるかと言われるとやはり不安は残りますね。
ロイヤルカナンは、多くの愛犬家が与えているフードだけに良い口コミも悪い口コミも多数ありました。
合う合わないがあるのはどのドッグフードにも言えることですので、愛犬をよく観察して与えるようにしてくださいね。
参照元:カスタマーレビュー: ロイヤルカナン BHN チワワ 成犬用 1.5kg【アマゾン】
ロイヤルカナンのまとめ
栄養学的に研究されたドッグフードということですが、原材料に穀類や加工品・添加物が多くみられました。
限りある資源を有効利用するために、人間用ではないタンパク源の研究を進めている会社なので、犬が本来必要とする動物性タンパク質にこだわっているドッグフードではありません。
穀類や副産物のなどの資源を再利用するとコストが下げられるはずですが、ロイヤルカンはプレミアムドッグフード価格で販売されています。
ホームセンターなどで市販されている安価なドッグフードには、低品質な穀類や副産物の使用でかさ増しされ添加物にまみれたドッグフードが数多くありますが、価格も安く、原料と価格が見合っています。
しかし、ロイヤルカナンは、研究開発費にコストがかかっていたとしても、原材料を見る限りでは値段に見合ったドッグフードとは言えません。
資源を再利用するにしても、多くの愛犬家が主食として与えているドッグフードですから、すべての原材料の産地や飼育環境・詳細を開示して欲しいですね。